自分の食行動を分析してみる
目次
食べ物の絵を見て何を考える?どんな行動をとる?

突然ですが・・・
スパゲッティを見て、何を思いましたか?
スパゲッティを見た後、どんな行動をとりましたか?
今日のランチはパスタにしよう!と思った人もいると思いますし、
急にお腹がすいた気がして、スーパーに食べ物を買いに行った人もいるかと思います。
一方で、何も思わず、仕事に戻った。
そんな人もいるかと思います。

それでは・・・
このジュースを見た場合はどうでしょう。
これを見て、目の前あった飲み物を一気に飲んだ方もいると思います。
いつもはオレンジジュース大好きできっと飲むけど、今は喉が渇いていなかったので、飲まなかった、そういう人もいると思います。
行動を分析する
私たちは、何かしらの行動を行う時、突然何か行動をする、ということはありません。
ネットでパスタの絵を見て(きっかけ)、
スーパーに行った(行動)
ネットでジュースの写真をみて(きっかけ)
目の前にあった飲み物を一気に飲んだ(行動)
このように
必ず行動を行う「きっかけ」というものが存在します。
そして、その行動を行なった結果、
必ず、自分にとって良い「結果」が得られるのをわかっていて、その行動を選択しているはずなのです。
この場合、注意して欲しいのは、
「結果」というのは行動を行なった直後60秒後の結果のこと。
その後は、「ダイエット中だったのに、ジュースを飲んでしまったよ・・」というような罪悪感を感じることもあるかもしれません。
しかし、後々、罪悪感や不安などよくない結果になるとしても、
人間は直後60秒以内の結果が良ければ、その行動を取り続けてしまうといわれています。

このように、行動を
「きっかけ」→「行動」→「結果」の3つの枠でとらえていくことを
心理学では「行動分析」と呼んでいます。
Ascendance(きっかけ)、Behavior(行動)、Consequence(結果)の頭文字をとって、「ABC 分析」と呼ぶこともあります。
行動をどう変化させるか
行動分析をしたら、どのように変化させていくのか。
それが皆さんの一番気になる部分かと思います。
後半はそれについてお話ししていきたいと思います。

行動を減らしたいときには、
1.「きっかけ」を消失させる
2. 「行動」の代わりの行動(代替行動)を探す
3. 「結果」を消失させる
この3つの方法があります。
上のジュースを一気に飲むという例で考えてみましょう!
きっかけを消失させる場合
写真を見てジュースを一気に飲む行動を取ったのですから、「写真を見ない」というのは1つの方法です。
そして、目の前にジュースがあったために、すぐに手にとって飲んでしまったのですから、
「飲み物を目の前に置かない」というのも1つの方法になりますね。
行動の代わりの行動(代替行動)を探す場合
ジュースを一気に飲んだときに、どのような良い結果が得られていたでしょうか。まずはそこに注目しましょう。
この場合は、ジュースを一気に飲むと、「スッキリして喉の渇きがなくなった気がした」という結果が得られているので、その行動を選択しているといえます。
今とっている行動の代わりの行動を探すときには、
似たような良い結果が伴うものを考えることがポイントになります。
例としては
「ジュースを少しずつ飲む」という行動を挙げてみました。
実は、一気に飲めばスッキリすると思い込んでいる人がとても多くいるのですが、
あえて少しずつ飲んでもらうと、
「スッキリして喉の渇きがなくなった」という同じ結果が得られることが本当によくあるのです。
これはあくまで例ですので、
自分に合わせて、いろいろな代わりの行動を探してみることが大切です。
同じ良い結果が得られれば、その行動は継続して選択することが可能となってきます。
結果を消失させる場合
今回の例では、ジュースを飲んだ後60秒以内に身近な人に叱ってもらう(・・・笑)というようなことでしか、
スッキリする、喉の渇きがなくなるという結果を消失させることは少し難しそうです。
誰かといつも一緒にいるわけではないので、
現実的ではないですし、
叱ってもらう、すなわち罰を与える方法での行動変容はあまりお勧めしません。
反対に「ジュースを一気に飲む」以外の良い行動が取れた時にすかさず褒めてくれる人がいたり、
カウンセリングなどを受け、すぐにほめてもらえるシステムを作っておくということは良い方法かもしれませんね。
まとめ
■行動分析とは
「きっかけ」→「行動」→「結果」の3つの枠で行動をとらえていくこと
■行動を変化させるには(問題行動を減らすには)
「きっかけ」を消失させる
「行動」の代わりになる行動(代替行動)を探す
「結果」を消失させる
■その他のポイント
・今とっている行動の代わりの行動を探すときには、似たような良い結果が伴うものを考えること
・できなかった自分に罰を与える形の行動変容の仕方ではなく、良い行動ができたときを分析したり、ほめてもらったりすることも重要!
いかがだったでしょうか。
行動分析をするときには、もう1つおさえておいてほしい部分があります。
次回はそれについてお話ししたいと思います。