【公認心理師解説】40代女性のホルモンバランス -自分の心身を理解し、健康な生活を送るためのヒント-
40代になると、女性の身体はさまざまな変化を経験します。その中でも、ホルモンバランスの乱れは特に顕著です。この時期にホルモンの変化が生じるのは当たり前のことであり、その影響をできるだけ小さくするには、自分の心身と向き合い、適切なケアをすることが重要です。
今回は、40代から50代の女性がホルモンバランスに対処する方法をご紹介していきます。
Table of Contents
ホルモンバランスの変化
40代に入ると、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの分泌量が減少し始めます。そのため、生理周期の変化、ホットフラッシュ、睡眠障害、気分の変動など、さまざまな症状が現れることがあります。
いわゆる更年期症状といわれるもので、大きく3つに分けられます。
①血管の拡張と放熱に関する症状
②他のさまざまな身体症状
③精神症状
更年期症状に関してはこちらの記事でさらに詳細にご説明しているので、ぜひ見てくださいね。https://leself.jp/blog/act_for_menopause/
つぎに具体的にどんな対策が有効かをお伝えしていきます。
◆自分の体を理解する ホルモンバランスの変化は個人差があります。誰かと比較するのではなく、自分の体をよく観察し、変化に丁寧に気が付いていきましょう。 体の変化や症状については、医師や専門家に相談することも大切です。
ただ、40代の女性においては日々さまざまな役割に追われて自分の体の様子や声に十分に耳を傾けるのは容易ではないと思われます。ちょっとした変化だけで、病院で相談する時間をとるのも困難なのではないでしょうか。
Le:selfには心理士だけでなく看護師の資格をもったスタッフもいるので、カウンセリングの中であわせて相談することが可能です。
◆健康な生活習慣の確立
ホルモンバランスを整えるためには、健康的な生活習慣が不可欠です。 バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理、十分な睡眠などが重要です。
健康な生活習慣を確立して維持し続けることは、40代という年齢は性別にかかわらず、万人において心身の健康を維持するうえで大変重要な要素です。
しかし、健康的な生活習慣を確立し継続することは、その重要性を理解していてもなかなか難しいことです。誰かに一緒にいると物事が進めやすくしたり、仲間を作って一緒にやるとさらに進めやすくなるかもしれませんね。
◆食事の工夫
エストロゲン様作用のある食品(大豆製品、豆類、亜麻仁、大豆など)を摂取することがホルモンバランスをサポートします。 ホットフラッシュを和らげるために、スパイスやカフェインを控えると効果的です。
とある調査1)によると、健康維持するための行動として一番行われやすいのは食事でした。つづいて健康補助食品の利用も行われやすく、毎日のことなので取り組みやすいのかもしれません。
◆適度な運動
適度な運動はホルモンバランスを整えるのに役立ちます。特に有酸素運動やストレッチはおすすめです。 日常生活に取り入れやすいウォーキングやヨガなどを試してみましょう。
ヨガは自分自身の体を観察するのに大変役に立ちますし、ウォーキングしながらマインドフルネスをすることもできるので、同時に多くのメリットが得られそうですね。
◆ストレス管理
ストレスはホルモンバランスに悪影響を与える要因の一つです。リラックスする時間を持つことが重要です。 マインドフルネスや瞑想、趣味に没頭するなど、ストレスを軽減する方法を見つけましょう。
ストレスを軽減したり対処する方法は「コーピング」といわれます。
コーピングの種類は様々ありますが、大きく4つに分けることが可能です2)。
- 感情表出:ストレスを感じたときの気持ちを表情や態度にあらわす
- 情緒的サポート希求:人とのかかわりの中で自分の気持ちを落ち着かせようとする
- 認知的再解釈:ストレスをよい方へ考えなおしたり、プラスになることを探そうする
- 問題解決:ストレスに直面したときになんとか解決しようとする
私たちはどうしても同じコーピングの種類ばかりに偏って使うことが多くなりがちですが、ストレスを軽減する方法は、さまざまな種類にわたり、複数あることが望ましいとされています。
カウンセリングの中でコーピングを増やしたり、整理したり、一緒に取り組んでみることもできますよ。
また、新しいストレスとの付き合い方としてLe:selfで主に提供している心理療法、Acceptance and Commitment Therapy(ACT)というものもございます。
ストレスになるような頭の中の考えや気持ちと上手に付き合い、自分自身の大切なことに向かって行動を進めることで、結果的にストレスが下がることが言われています。
◆睡眠の重要性
十分な睡眠を確保することは、ホルモンバランスを整える上で不可欠です。 睡眠障害がある場合は、就寝前のリラックス、寝室の環境整備などを工夫して改善を図りましょう。
最近はアプリやデバイスを使って自動的に睡眠を記録できるようになりました。まずは自分がどんな睡眠をとっているのか客観的にみてもよいですね。
まとめ
本記事では40代女性がホルモンバランスの変化にともなる不調に対する対策をご紹介しました。
〇自分の体を理解する
〇健康的な生活習慣の確立
〇食事の工夫
〇適度な運動
〇ストレス管理
〇睡眠の重要性
40代から50代の女性は、ホルモンバランスの変化による身体の変化に直面します。これは残念ながら誰にも変えることはできません。ただし適切なケアと生活習慣の改善により、その影響を最小限に抑えることができます。
自分の心と体を理解し、バランスの取れた生活を送ることで、健康で充実した日々を過ごしましょう。そのためにLe:selfでお手伝いできることはたくさんありますので、ぜひ一緒にやっていけると嬉しいです。
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<参考・引用文献>
1.池田智子・前田隆子(2010)女性のための更年期を中心とする健康支援に関する基礎調査, 日本女性心身医学会雑誌, 15-1, 162-168.
2.佐々木恵・山崎勝之(2002)コーピング尺度(GCQ)特性版の作成および信頼性・妥当性の検討, 日本公衛雑, 49, 399-408.
この記事の執筆者
公認心理師。Acceptance and commitment Therapy(認知行動療法)を専門とし、より良い生き方を軸におくカウンセリング(子育て・家族・働く人)を得意とする。SNSやネットで検索をすれば的確な答えがでてくる時代。でも自分は何を大切にして生きていきたいのかは誰も教えてくれません。科学的な根拠にもとづいた方法で、あなたが大切にしたいこと(価値)を見つけ、歩んでいくことを一緒にやっていきませんか?