【2022最新】マインドフルネス瞑想のやり方・続け方
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マインドフルネス講座を受け、自宅で継続することが良いと言われ、続けようと思うものの、なかなか続けられないということはありませんか。
そんなあなたのために、今日は続けるためのマインドフルネス瞑想のやり方についてお話ししたいと思います。
マインドフルネス瞑想のやり方 〜実施の時間〜
“人間はある行動を行って60秒以内に良い結果が伴う行動は持続する”という行動の理論があります。そう考えると、呼吸が落ち着くと言われている20分程度行うこと(特に呼吸瞑想の場合)が、継続のことを考えると良いでしょう。
しかし、あなたが、自分の感覚よりも「今日はマインドフルネスを実施できた!」ということに強く喜びを感じるのであれば、マインドフルネス瞑想の時間は2分でもOK(2分~10分程度の実施を1ヶ月続けるだけでも不安やストレスに効果があるということは示されています)。
つまり、自分がマインドフルネス瞑想を行った直後にどんなことにメリットを感じているのかをチェックし、マインドフルネス瞑想をやって良かったと思う状態を作り続けるということが何より重要です。
マインドフルネス瞑想のやり方 〜モチベーション〜
しかし、マインドフルネス瞑想をやったからと言って、いつもいつも良い状態・感覚・リラクセーション状態を得られるわけではありません。マインドフルネス瞑想の目的はその場でのリラックスや癒しでないからです。
マインドフルネスとは、自分の内側・外側で起こっていることに気づき、受け入れることのできる脳を作るためのトレーニング。ときには辛い感覚に出会うこともあります。嫌なイメージばかり出てきて、修行のように感じることも。
そうなると、上でお話しした、60秒以内に良い結果が得られるということが難しくなってきます。そんなときに自分を助けてくれるのは、なぜ、マインドフルネスをやろうと思ったのかというところからも見えてくる、“価値(自分が人生で大切にしたいものは何か)”ということです。
受験勉強は誰しも嫌なものです。勉強をやったところで、直後60秒以内に良い結果が得られることも少ない・・・それなのに勉強をし続けられるのは、なぜかというと、「大学に入って心理学を勉強したい」とか、「心理学を勉強して心理士になって人の助けになりたい」という自分が人生において大切にしていきたいこと・達成していきたいことというのを思い浮かべているから。
この”価値”を自分の中で明確にするには、どうすればいいでしょうか。
マインドフルネスを継続したいということであれば、シンプルに「なぜ、私はマインドフルネスを継続したいのか」と自分に問い、「感情とうまく付き合えるようになるため」、という答えが出てきたならば、「なぜ感情とうまく付き合えるようになりたいのか、誰のためなのか、何をしたいからなのか」という形で自分に問いを投げかけていくことで、自分の価値が明確になることがあります。
*80歳の誕生日パーティーのワーク
こちらは80歳の誕生日に自分がお祝いの言葉を言ってもらうとしたら、どんな人間だったと言ってほしいかということをイメージしていくワークです。ぜひ動画を使用し、ご自分の”価値”について考えてみてくださいね。
Le:selfの無料コンテンツ集の1つ、「価値観に気づくワーク集」のページには、このようなワークを少しずつ掲載していく予定です。時々チェックしてみてくださいね。
このように、なぜ、マインドフルネスをやるのかということを最初に明確にしておくことで、マインドフルネスへのモチベーションが高まり、実際にマインドフルネスを続けやすくなるということが、ある研究*1) からもわかっています。ご自分の”価値”が明確になることで、まさにマインドフルにマインドフルネス瞑想を続けていくことが可能になるかもしれませんね。
マインドフルネス瞑想のやり方 〜瞑想でなければいけないのか〜
“マインドフルネス瞑想”という言葉は間違いなく、瞑想を指しています。
しかし、マインドフルネス瞑想を行うその目的は、今この瞬間に気づくためのスキルを身につけ、自分自身の人生をより良く生きていくことにあります。つまり、脳がマインドフルな状態を作ることができれば、どのような方法でも良いということなのです。ここまではマインドフルネス瞑想としての続け方を書いてきましたが、ここからは、瞑想以外で、日常に組み込みやすいマインドフルネスの方法をお伝えしましょう。
*誰でもいつでも使える
<食べるマインドフルネス>
- 食べるものを目の前におきましょう。一口で食べられるレーズンやナッツなどが良いですが、普段の食事でも良いでしょう。
- まず、その食べ物をまるで初めてみるかのように観察していきます。形、色、触感、香りなどさまざまなところに意識を向けていきます。
- 次に、手で触れられそうであれば触れ、どんな感じがするかを味わっていきましょう。手で触れることが難しいものの場合には、お箸やフォークなどを使用して触ってみたときの感覚に意識を向けます。
- 次に顔の近くに持ってきて再度香りに意識を向けていきます。香りを感じたときの口の中の変化にも意識を向けていきます。
- 次に口に入れてみましょう。まだ噛まず、口の中に入れたときの香りの広がりや感覚や味の広がりなどを感じていきます。
- 次にゆっくりと一度だけ噛んでいきます。そのときの香りの広がりや感覚や味の広がりなどを感じていきます。
- そうしたら、ゆっくりと食べ物を噛んでいきましょう。そのときの舌の感覚、香りの広がりを感じていきます。
- そうしたらゆっくりと飲み込んでいき、喉を通り過ぎていくときの感覚や舌に残った味などを感じていきます。
*毎日家事をやる方へ
<料理のマインドフルネス(包丁で切る)>
- 切ろうと思っている材料がどんな形をしているのかを観察したり、触れたときにどんな感覚がするかに意識を向けていきます。香りを嗅いでみるのも良いでしょう。
- 包丁を材料に当て、ゆっくりと切っていくときの手に伝わる感覚やわずかに変化していく香りなどに意識を向けていきます。
- 切った後、手に触れたときの感覚や、香りにも再度意識を向けていきましょう。
*家族と一緒に or 働く人へ
<話すマインドフルネス>
- まず、話す前に自分の目の前に見えている相手の顔、景色をしっかりと意識してみていきましょう
- そうしたら今度は、自分の呼吸・体の状態にも意識を広げていきましょう。
- そうしたら、自分の話したいことを話していきましょう。話しているときの口の動きや声などの自分の体の動きや音に意識を向けましょう。話を聞いてくれている相手の表情にも意識を広げていきましょう。その表情を見たときの自分の体の感覚にもまた意識を向けていきましょう。
- うまく話せていないかもしれない、といったような思考が現れても、また見えている景色と自分の体の感覚にしっかりと意識を戻していきましょう。
<聞くマインドフルネス>
- まず、話をしようとしている相手の相手の表情をしっかりとみていきましょう。それを見たときの自分の体の感覚にも意識を広げていきましょう。
- 相手が話を始めたら、話しているときの声、体の動き、内容を意識して見聞きしていきます。
- 相手の話の内容に対して、評価するような考えが出てきたり、不快な感情が出てきたとしたら、それに優しく気づいて、また相手の表情・声に意識を戻していきましょう。
*1日の終わりに
<シャワーマインドフルネス>
- シャワーで髪全体を濡らしていったときに、お湯が当たっている部分の感覚に意識を向けていきます。
- そのときの頭以外の体の部分の感覚にも意識を向けていきましょう。
- シャンプーを手のひらにとったときの感覚、香りの広がり方に意識を向けていきますl。
- シャンプーを頭につけ、ゆっくりと手を動かして泡立てていきます。そのときの、頭の感覚、手の感覚、香りの広がりなどさまざまなな感覚を楽しみます。
- 最後に再度、シャワーを頭にかけていきます。そのときに頭にあたるシャワーの感覚、流れ落ちていくお湯が当たる体の場所の感覚など好奇心を持って感じながら、シャンプーの泡を流していきましょう。
*運動が好きな方
<ランニングマインドフルネス>
- まず走る前の自分の身体をしっかりと感じていきます。
- 目の前に広がっている景色や香りにも目を向けていきましょう。
- 次に足裏に意識を向けていきます。まずは右足に体重を移動し、左足をあげます。そして左足を前に出し、地面につけていき、そのときの感覚にも意識を向けていきます。
- 次に左足に体重を移動し、右足をあげていきます。その重心が移る様子に意識を向けていきます。
- かかとから足の指までが地面にどのように着地しているのかにもしっかりと優しく注意を向けていきます。
- しばらく続けたら、今度は足だけでなく、体全体に意識を広げ、走っているときに腕がどのように揺れているか、お尻や腰がどのように動いているか、といったところまでを感じ取りながら、走っていきましょう。
<筋トレマインドフルネス>
- まずは体全体にしっかりと意識を向けていきます。
- 筋トレを始めていきましょう。トレーニングをしながら、どこに力が入ったり、力が抜けたりしているのかや、力を抜いたときにどんな感覚が出てくるのかなどを感じていきます。
- 体への意識ができたら、動かしている部位だけでなく、それ以外の部位や、呼吸の感覚にも意識を広げていきましょう。
*アウトドアが好きな方
<散歩のマインドフルネス>
- まず立っている自分の身体をしっかりと感じていきます。
- 身体が地面や床などとつながっていることを感じていきます。
- 次に足裏に意識を向けていきます。まずは右足に体重を移動し、左足をあげます。そして左足を前に出し、地面につけていき、そのときの感覚にも意識を向けていきます。
- 次に左足に体重を移動し、右足をあげていきます。その重心が移る様子に意識を向けていきます。
- かかとから足の指までが地面にどのように着地しているのかにもしっかりと優しく注意を向けていきます。
- しばらく続けたら、今度は足だけでなく、体全体に意識を広げ、歩いているときに腕がどのように揺れているか、お尻や腰がどのように動いているか、といったところまでを感じ取りながら、歩いていきましょう。
<焚き火マインドフルネス>
- 火をつけたときの、火の色・音・香りなどに意識を向けていきます。
- 火に意識が向けられたら、そのまま、周りの景色や、風が当たる体の感覚などにも意識を広げていきましょう。
実際、長時間の練習自体がマインドフルネス瞑想・マインドフルネスを続けることを妨げてしまうという研究はいくつもあります*1), 2)。ご自分の日常で行いやすい方法に調整して取り入れることも、続けるためにはとても重要な視点かもしれませんね。
マインドフルネス瞑想のやり方 〜マインドフルネス講座への参加〜
ここまでは、自分1人で続ける方法をお話しして参りましたが、1人で頑張って続けなければと思いすぎているところはありませんか。グループやセラピストからのサポートがあることが重要であると示しているものもあります *3)。
実際、1人で行っていて、苦痛が強いときでも、グループでのマインドフルネス講座に参加し、その気持ちをシェアすることで、「同じ体験をした人がいて、自分だけじゃないと安心した」、「苦痛な感覚が出ることもあるけど、それは大丈夫なんだ」ということを実感し、苦痛が安心に変わる姿は、グループでマインドフルネスを実施する中ではよく見る光景です。
冒頭での行動の話を用いると、自分の中だけでの感覚だと、直後60秒後の結果が「苦痛」だったものが、グループの意見にふれることで直後60秒後の結果が「安心」に変わる、だからマインドフルネスをやるという行動が続いていくということも考えられますね。
マインドフルネス瞑想をつづけましょう。
いくら習慣化していても、講師でさえ、自分1人だとマインドフルネス瞑想・マインドフルネスを続けられない日もあります。でもそんなときは、上でお話ししたとおり、「何のためにマインドフルネスをやるの?」という問いをもう一度自分に問いかける時間をつくっています。
そして、何より、マインドフルネス講座やイベントに参加の皆様とお会いできて、一緒にマインドフルネス瞑想を実施し、いろんな感覚や気持ちをシェアすることが、私がマインドフルネスを続ける大きなモチベーションになっています。
皆さんと一緒にマインドフルネス瞑想をつづけられたら…そして皆さんがより良く生きていくことができたら、ただただ嬉しいなと思っています。ぜひ、一緒にマインドフルネス・マインドフルネス瞑想を続けていきましょう!
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<参考文献>
1) Moitree, B., Kate, C,. Clala, S. (2017). A Qualitative Study with Healthcare Staff Exploring the Facilitators and Barriers to Engaging in a Self-Help Mindfulness-Based Intervention, Mindfulness, 8, 1653-1664.
2) Moore, K. M., & Martin, M. E. (2015). Using MBCT in a chronic pain setting: a qualitative analysis of participants’ experiences. Mindfulness, 6(5), 1129–1136.
3) Wyatt, C., Harper, B., & Weatherhead, S. (2014). The experience of group mindfulness-based interventions for individuals with mental health difficulties: a meta-synthesis. Psychotherapy Research, 24(2), 214–228.