【2020開催レポート】企業向け活動編 -働く人へのACT-

働く皆様に向けた活動 2020

 本日は、働く皆様に向けた活動のご報告を致したいと思います。働くの皆様(企業)に対しては、2020年、少しずつワークショップを行う機会を頂き始めました。
 Le:selfでご提供できるワークショップというのは、Acceptance and Commitment Therapy(以下ACT)に基づくもの。心理的に柔軟になることでストレスや不安とうまく付き合うことができるようになる、そして何より1人1人がより良く働き、より良く生きる!ということを軸としたものです。受講してくださった皆様から直接ご感想も頂きましたので、感謝の気持ちを込めてご紹介をして参りたいと思います。

株式会社 Work with Joy 様 ワークショップ
ストレスマネジメントのための心の柔軟性づくり

<インタビューご協力>
株式会社 Work with Joy CEO 新保 博文 様

 こちらは、マインドフルネスに元々ご興味があった現 株式会社Work with joy CEOの新保博文様よりご依頼いただきまして、チーム内の皆様に対してワークショップを実施させて頂いたものです。
 新保様のご意見・ご感想もご紹介しながら、今回のワークショップについてご報告して参ります。

なぜ今回ワークショップ依頼をしたか

チームメンバーのパフォーマンスを上げるためです。自分自身もここ数ヶ月でマインドフルネスを実践することで、ネガティブな感情と向き合うことができるようになってきたことを実感してきました。私のチームメンバーは若いメンバーが多く、自分自身の若い頃の経験を振り返ってみても、仕事やプライベートで嫌なことがあると仕事する気分になれない、プライベートにおいても不安のもやもやが頭に残っているという経験がありました。その経験を踏まえても、若いうちにストレスマネジメントできることが有用と考えました。また、若いうちは経験が少なく、仕事に対してスキルが追いついていないケースも多くあります。だからこそ、ストレスマネジメントやマインドを鍛えることで、パフォーマンスが上がるのではと思い、ワークショップを依頼しました。

 お仕事で長いご経験を経ることで自然と身につく心のスキルもある。しかし、若い頃に知っていればもっと楽だったのに…というご自身のご経験から、一緒に働くチームの若手の皆様のためにぜひ開催して欲しいというご依頼でした。私自身も、新保さまの思いがチームの皆様に届くように…という思いと共にワークショップの内容を作成いたしました。

<ワークショップの内容>

働く上でのストレスのお話

 まずは、自分の周りに存在する、仕事関連のストレスはどのようなものがあるのか、ということを思い出してもらう、というところからワークショップはスタート。
 ストレスに対処することも大切なこと。でも、ストレスに対処しようとするあまり、自分の思考や感情というのはコントロールしようとしすぎることに、私たちは疲れているというお話しも一緒にさせていただきました。

改めてストレスに対する学術的観点で学ぶことができた

排除しようとせず、持ったままやるべきことに進むというストレスとの付き合い方が分かった。

というご感想を頂いております。「ストレス」という言葉はよく聞くものの、その正体やメカニズムを知らない方も多くいらっしゃるはずです。ストレスに関する理論、そして、それに対する対応の新たな視点を、「まずは知る」ということも大切なのかもしれないですね。

心理的柔軟性のお話 -ACTに基づいて-

 思考や感情とうまく付き合いながらストレスともうまく付き合っていくためのやわらかい心=心理的柔軟性。この心をつくっていくには「オープンになる」、「今、ここにいる」、「大切だと思うことをする」というこの3つがポイントになるというAcceptance and Commitment Therapy(=ACT)に基づいたお話をさせていただきました。

「どの内容が役に立ちそうですか?」という終了後のアンケートでは、ほぼ全員がこの「心理的柔軟性」を挙げられておりました。

幸せに生きるためには、心理的柔軟性は大切だと思いました。

このようなご感想もあり、働くということにおいてはもちろん、それを超えたご自分の生き方を良くするという、まさにLe:selfの伝えたい思いが伝わった方もいらっしゃり、嬉しかったです(涙)

マインドフルネス瞑想などのエクササイズの実施

 そして、ここからは実践。ACTでは理論を頭で理解してもらうだけだと不十分だと感じています。今回もできる限りの体験を盛り込んで参りました!思考や感情をうまく付き合うためのマインドフルネス瞑想はもちろん実施いたしました。

自分、焦っているなぁと遠くから見つめる感覚を身に付けられた気がしています

初めてマインドフルネスを体感しましたが、心がスッキリして不思議な感覚になりました。今度は広い公園の芝生の上で実践してみたいなと思いました。

マインドフルネスという存在は知っていたものの、初めて実践してみて非常に面白かったです。心がスッキリして心地よい感覚に陥りました。もっとマインドフルネスについて知りたいです!

はじめて実践してみましたが、不思議な感覚でした!

 マインドフルネスに関するご感想は、このようにとても多くいただきました。「〜という感覚を感じた」と表現されている方が多く、まさに「感覚」としてマインドフルな状態を感じていただけたのではないでしょうか。
 マインドフルネスは継続することで、脳への変化がもたらされるといわれています。今回は音声ガイドをお渡ししましたが、その他にも社内・個人で継続できるような工夫をして参りたいと思っています。

「価値」=大切なものを明確にする大切さのお話とワークの実施

 そして、ACTの実施において欠かせない「価値」=自分の人生にとって大切なもの。そして、その価値を明確にするためのワークのご紹介も致しました。

「働く」という文脈(環境)において、この「価値」というのは、とてもフィットするように思います。働くことにおける「価値」はもちろん、それ以外の部分(家族、趣味など)における価値も明確にすることで、さらに「働く」ことの意味、そしてそのためにできる行動が自分の中でも明らかになっていくのではないかと感じます。

新保様のご感想についてもご紹介して参ります。

受講してみてどうだったか

メンバーへのアンケートを取ってみると、やってよかったという感想が大半でした。継続して実施しているからどうかまでは追いかけていませんが 、マインドフルな状態で、日々いろんな気付きがあったなどの会話があり、確実にポジティブになっています。また、ストレスの仕組みとそれが及ぼす影響、それに対応するための理論を教えてもらったことは、マネジメントの立場としても非常に勉強になりました。

現代の働く人に必要な心のスキルはどんなものか

ビジネススキルを身につける方法は、本、Webの記事、スクールなどたくさんあります。ただ、ビジネスで実際に結果を出すには、マーケティングや戦略のスキル以外にも、メンタルが重要だと思います。逆に、メンタルが強ければ、それだけ成長チャンスもあります。結果的に、メンタルもビジネススキルも強いビジネスパーソンになれるのではと思っております。

今回のような心のためのワークショップを企業内で行う意味はどのようなものがあるか

繰り返しになりますが、マーケティングなどのビジネススキルを身につけることは個人でやりやすい時代になっていると思います。例えば、オンラインで数千円も払えば、マーケティングの概要をプロから教えてもらえることもありますし、Youtubeやnoteといったコンテンツで学習することもできます。ただ、マインドフルネス、心理的柔軟性の考え方などはまだまだ認知がない状況です。個人がスタートをきるのがまだまだ難しい領域なので、会社として心を整える、鍛えるキッカケを提供することは重要なのではないでしょうか。

たった1度のワークショップから、日々の生活にすでに活かしてくださっている、新保COOのチームの皆さま。新保COOのように社員のメンタルヘルスに対するケアを考えてくださる、心理的に柔軟な上司がいること自体もチームの皆様のメンタルヘルスに大きな影響を与えているのではないかということも感じました。

働く人の”こころ”に関わっていくこと

 Le:selfでは、その他、IT派遣事業関連企業様におきまして、新人向けメンタルヘルス研修も実施させていただくなど、働くひとに対する関わりが少しずつ広がっていった1年でした。貴重な機会をいただけたこと、本当にありがたく思っております。

 ストレス理論で考えると、入職・転職などのオンボーディングの時期というのはLife eventにあたり、大きなストレスを抱える可能性があります。今年のコロナ禍でのリモートワークという環境の変化は大きなLife eventであり、大きなストレスの原因となった、そして来年もそれは続いていく可能性があるようにも思います。

 それに加え、daily hassle(日常苛立ちごと)という、普段の職場での人間関係、業務の負担などもストレスの原因として加わってくるわけですから、ストレスにどんなに対処しても、また出てくるといういたちごっこのような感覚を感じている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 ACTは、このようなコントロールができないストレスにまつわる思考や感情をコントロールすること自体をやめ、新たな付き合い方をすることで、自分の本当に大切にしていることに沿った行動を増やしていく方法です。ある意味、自分の中にあるものを躍起になって追い出そうとして、そこに必死にエネルギーを使っていた状態から、そっと置いておくことで、心のエネルギーを無駄遣いせず、自分の大切なことに使っていくわけですから、非常に効率的な心のエネルギーの使い方ができるようになるわけです。ストレスマネジメントをやめた、その結果、ストレスがマネジメントできている(笑)、そんな方法とも言えるかもしれませんね。

 普段の心の使い方の癖は脳の使い方の癖でもあります。頭でそれを理解しても、脳はすぐに思うように動いてくれないはず。だからこそ、ワークショップで体験的なエクササイズを行い、その感覚を覚えておくことや、日常で思い出したときに使い続けることが非常に重要だと思っています。そのような普段の働く場面で皆様がこのワークショップでのことを思い出し、継続できるような工夫もしていきたいところです。

 このような心の使い方が、働く人の心のスキルとして定着し、やはり、1人1人が「より良く生きる」ことができるよう、来年も働く方々の発信がしていけたらという思いです!

2021年の活動予定

複数の企業様より、少しずつワークショップのご依頼を頂いております。
終了いたしましたらまたご報告をさせていただきます。

また、働く人へのこのようなACTプログラムの提供にあたり、どのようなプログラムが最適なのかということについての研究実施も予定しております。

Le:selfは、気軽に、でも丁寧により良く生きることを考える場所。「丁寧」であるためにはサービス自体に効果があることをきちんと示していくことも重要であり、それ自体が皆様のためになると考えております。

(頑張るぞー!おー!笑。)

ワークショップ等のご依頼について

・新人向けメンタルヘルス研修
・ストレスマネジメント
・マインドフルネス
などの講演・ワークショップなど、承っております。

ご希望の方、企業様はお問い合わせより、お気軽にご連絡いただければと思います。

長文となりましたが、お読みいただき、ありがとうございました。


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